Lynx
NAPのメーリング・リスト でも紹介したが、 スラッシュドット・ジャパンの記事 で、 Lynxを使って津波支援のための寄付サイトにアクセスしたユーザが逮捕された (らしい) という話があった。
アクセス・ログの User-Agent ヘッダの記録に、あまり普通は見かけないものが混じっていて、これを即座にクラッキング行為として扱った、ということらしい。これだけ読むと、どうも Lynxとかそういうブラウザを知らない馬鹿が勝手な判断をしただけのようにも見える。しかし、スラッシュドットからもリンクされている BBCの記事 を読むと、単にこの寄付金サイトの運営組織が、「自分たちはこんな活動してますよ。そんでもって、すごくセキュアなんですよ。」と言いたいがために、クラッキングでもなんでもない (と思われる) 行為をクラッキング扱いしてるのではないか、という気がしてしまうのだ。邪推であって欲しいと思う反面、この推測が正しくないとすると、「非一般的」なブラウザを常用している者としては、身の危険を感じてしまう。
前述のメーリング・リストへの投稿でも書いたが、昔からいわゆる browser sniffing に対応するために User-Agent: ヘッダを偽装することはしばしばある。これは技術的な必要性からやっていたことなのだが、このような事件がもし本当に起こったとするならば、これからは社会的必要から偽装が必要になる、ということなのかもしれない。なんだか窮屈な世の中である。