エスカレーター
産経新聞のニュースサイト、 iza!に面白い記事を見つけた。記事には、 Wikipediaの「エスカレーター」の項を見ると、世界各国で、エスカレーターに乗る時にどちら側に立つのが正しいのかということが書かれていて関心する、と紹介されている。それは面白そうだ、と思って早速僕も Wikipediaを見てみた。
記事には「エスカレーター」とあったので、まずは日本語 Wikipediaで「エスカレーター」を調べてみた。すると、 JISでは「エスカレータ」と長音符をつけないのが正しいとのことで、「エスカレータ」の項が表示された。それによると、
関東、福岡及び北海道、岡山、新幹線乗り場では乗り込む際に左側に立ち右側、関西及び仙台では右側に立ち左側を空けるのが慣例とされている。
のだという。関東と関西についてはよく聞く話なので知っていたが、そんなにいろいろと地域差があるとは知らなかった。また、この項には、日本で一番長いエスカレーターや短いエスカレーターについても記述があって、思わず乗りに行きたくなってしまった。さらに、知らなかったのだが、世の中には螺旋状のエスカレーターというのも存在しているとのことで、これは本当に一度でいいから乗ってみたいと思わされた。
と、いろいろと関心させられたのではあるが、冒頭で紹介した記事にあるような世界各国での立ち位置については触れられていなかった。そこで、英語版 Wikipediaの ``escalator'' の項を調べてみた。と、こちらの方には件の記事に紹介があったようにあれこれと書かれている。そして動く歩道に関してもいろいろと書かれていてなかなか面白い。
特に面白いなと思ったのは、パリの駅に設置されているという、高速の動く歩道に関する記述で、最初は時速 12キロで動かしてみたが、あまりにもこける人が多かったので時速 9キロで運用されるようになった、などという、いわばどうでも良さそうなことまで紹介されている。他にも、各地の長いエスカレーターについても紹介されていて、なかなか興味深い。
今の時点では Wikipediaに書かれていなかったが、件の記事によればロサンジェルスでは誰もエスカレーターを歩いたりしないそうだ。僕にはこれが一番性に合っていると思う。よっぽど急いでいない限り、僕はエスカレーターを歩いて上ったり下ったりはしない。ただ、本当に急いでいる時、どうしてもその電車に乗らないといけない、などと言う時には、一目散に駆け上がったりすることも、本当にまれなことだがある。でも本当は、そんなことをしなくて良いくらいの余裕を持った行動心がけたいと常に思っている。そして、 歩きたい人は最初から階段を使えば良いと信じて疑わない。もっとも、手近に階段がなく、エスカレーターを使わざるを得ないこともあるわけで、他人が歩こうが走ろうが、僕に迷惑が及ばなければとやかく言うつもりはないがが。しかし、前述の日本語版 Wikipediaによれば、エスカレーターを歩いたり、片側に立って重心が偏ったりするのは故障の原因にもなるらしいので、これからは機会があれば周囲の人にも「まあそんなに焦らずに」とか言ってみようかな、などと思った次第である。
それにしても Wikipediaの情報の多様さには、いつものことだが関心させられる。情報の正確さが保証されていないということを忘れさえしなければ、かなり面白い情報源だと改めて感じさせられた。