last.fm

投稿: 2007年4月21日

last.fmというサービスがある。このサービスで提供されているソフトウェアを手元の PCにインストールすると、その PCでの音楽再生履歴を記録して、 last.fmのサーバ上に蓄積してくれる。簡単に言えばそれだけのサービスなのだが、その蓄積された履歴を使っていろいろなことをやろうとしている。たとえば、自分がよく聴く曲のランキングを作ってくれたり、同じ音楽的思考のユーザを見つけたり、よく聴くアーティストに関するイベント情報を提供してくれたり…。そんな last.fm、僕は結構前からユーザになっているのだが、あまり積極的に使っているとは言えない。

とは言うものの、単に last.fmが提供してくれる情報を利用していないだけで、僕が PCで再生している音楽情報のほとんどは last.fmのサーバに送信され、蓄積されている。そして、以前に紹介したこの製品導入以後は、僕が聴く音楽のほとんどは PCで再生されているので、 last.fmに蓄積されているデータを見ると、僕の音楽再生の記録になっていることになる。

人によっては、最近聴いた曲のリストとか、ここしばらくの再生ランキングなんかをブログに貼り付けたりしているようなのだが、あまり一つのページにいろいろなものをくっつけるのが好きではないし、さらに言えば音楽的な趣味を他人に見られるのは、別に恥ずべきことでも何でもないのだが、何となくてれくさいので、僕はそういうことは特にしてこなかった。ただ、最近 Twitterを始めて、自分の現在の状態をブログに載せるのは悪くないような気がしたので、とりあえず最後に再生された曲の情報だけを、 Twitterの下に出すようにしてみた。今は、表示されている曲名は last.fm上のその曲の情報ページへのリンクになっているのだが、ゆくゆくは Amazonにリンクしたいと思っている。ちなみに、最後の曲を再生してから 12時間以上たっていると、何も表示されないようにしてある。

なお、 last.fmのサイト上で提供されている簡単ツールを使うと、ランキングなどの情報は画像として提供されるだけなので、アクセシビリティ的にはどうにもならない。ちゃんとやりたい場合は、 XMLなどで提供されている情報を取得して表示するような仕組みを作る必要がある。この変は、ちょっと前にこっそりこのブログに導入したはてなブックマークやライブドアクリップのブックマーク数を表示する場合も同じである。ちなみにこのサイトではサーバ側でデータを取得して SSIで表示させているが、 JavaScriptでやる手もあるだろう。

ついでなので、スクリーンリーダーのユーザが last.fmを使う場合の話もちょっと書いておこう。 last.fmで標準的に利用されているソフトウェアは、実はスクリーンリーダーとの相性が非常に悪い。インストールはできるのだが、初期設定の段階で全く歯が立たない。それで僕はユーザ登録をしてからしばらく放置してあったのだが、結局、 last.fmからダウンロードできるツールの中にあった Winamp用のプラグインを入手、インストールして使っている。

ちなみに、 Mixiでも似たような機能があるのだが、 Mixiの方は、利用できるプレイヤーが少なく、また対応しているファイル形式も限られている。 Winampで FLACというフォーマットを中心に使っている僕の場合、この時点でもう Mixiのサービスは利用できない。そして、言うまでもなく Mixiに閉じているので、僕から見るとおもしろみがない。ということで、 last.fmを使っているのだが、前述のとおり、なんだかてれくさいので、あえて last.fmの僕のページへのリンクは掲載しないことにする。 (last.fmでがんばって検索すれば見つけられるとは思うけど、そこまでするようなもんでもないだろう。)

ととりとめもなく書いているのだが、何が言いたいかというと、最近、 Twitterにしても last.fmにしても、そのサービス上に閉じていないのが面白く感じられる。そして、そういったサービスに自分で登録した情報を、サービス提供者がどう利用するかだけでなく、自分自身がどう利用するかも考えられるような仕組みになっているのがさらに面白い。なんてことを今更書くと、「世の中ではそういうのを Web 2.0って呼ぶようになって久しいことを知らないのか?」なんて声が聞こえてきそうではあるのだが。