BSな地デジ
地デジがどうこう、という話を耳にするようになって久しいが、毎日新聞のこんな記事を見つけた。
毎日jp - 「地デジ難視聴:BS利用の同時放送、09年度開始の方針」
総務省と民放、NHKなど地上デジタル放送関係者は30日、地上デジタル放送の電波が届かない山間、離島などの難視聴世帯に対し、BS(放送衛星)を利用した地デジ番組の同時放送を09年度内に始める方針を固めた。
あの……、BSの電波って地上波が届かない所だけに届いてるわけじゃないんですけど……。そんなことするくらいなら、地デジなんか止めて全部 BSでやればいいじゃない。
毎日jp - 「地デジ難視聴:BS利用の同時放送、09年度開始の方針」
BSの電波は全国どこでも届くが、対象世帯の受信機以外は電波を乱す暗号をかけて、番組が見られないようにする。
「無駄な公共事業」みたいな話だなあ、というのが正直な印象だ。全部 BSでやれば第2東京タワーだっていらないし、「難視聴地域専用受信機」なんていうものも開発しなくてすむのではないか。そして、そういうものにかかっているコストの出所を考えると、間接的には我々の財布から出ている金も少なからず含まれているのではないかという気がするから余計にばかばかしい。それに地デジは電波の有効利用をするために導入されるはずなのだが、もし全部 BSでやればさらに有効な電波利用ができるのではないのか。 (まさに BS (bull s**t) な感じだ。)
もちろん BSではなく地上波でやる意味だって分かっているつもりだ。放送の地域性を考えれば当然のことなのだろう。しかし、そろそろそういう旧来のモデルを考え直してみても良いのではなかろうかとも思うのだ。コストをかけてもこれまでのモデルを維持する価値がある、という風に誰もが考えるほど自明なら良いが、テレビというものをほとんど見ない僕にはあまりそうは感じられないのである。