せこい話

投稿: 2008年1月24日

asahi.comの記事によると

asahi.com - NHK 2人が勤務中、1年間に522人が株取引

 NHKの記者ら3人によるインサイダー取引疑惑で、NHKは22日、報道情報端末で放送前のニュースを見ることができる職員5470人に対する緊急の聞き取り調査結果を発表した。2人が勤務時間中の株取引をしたことを認めた一方で、インサイダー取引を認めた職員はいなかった。
[中略]

 調査は本部の部局長や各地の放送局長らが、面接や電話を通じて職員から聞き取った。
[後略]

電話や面接で急いで聞かれたくらいで、自分が処分されることにつながるような行動を認める馬鹿がどこの世界にいるというのだろうか。こんな単なるポーズみたいな調査の結果をさも意味のある結果のように発表するような組織の報道とはいったいどれほどのものなのだろうか。もっとも、報道に係わる者としての自覚がないような職員がいたような所なのだから、所詮その程度の報道機関なのだろう。

そういえば、インサイダー取引をしていたというこの国の中央銀行のトップの方* は、結局その座にとどまっている。そんな国なのだから、一般の国民の意識が低くなるのも無理のないことかもしれない。

* 法律で禁止されているインサイダー取引は、企業活動に関する情報を用いた取引を主な対象としていて、金融政策に関する情報を用いたものは対象にはなっていないようである。しかし、法律的にはインサイダー取引ではなくても、金融政策は経済全体に影響を与える可能性があるものであり、そういった事項に関する内部情報を用いた取引は明らかにインサイダー取引だろう。

ところで、日刊スポーツはこう伝えている。

nikkansports.com - NHK記者ら3人株インサイダー取引疑惑

 NHK報道局の記者ら3人が株のインサイダー取引をしていた疑いで、証券取引等監視委員会の調査を受けていることが17日、明らかになった。放送前の特ダネ原稿を読んで株を買い、10万~40万円程度の利益を得たという。

インサイダーでたったそれだけしか儲けられないなら最初からやらない方がましではないのか、というのが素直な感想だ。なんともせこい話だ。