ポップアップ止めました

投稿: 2008年4月18日

このブログでは、これまで記事中のリンクをクリックした時に新しいウィンドウが開く場合とそうでない場合がありました。これは、僕なりに考えたルールに基づいて僕が決めていたのですが、最近ふと思い立って全てのリンクについて、新しいウィンドウが開かないようにすることにしました。お知らせはここまで。以下、どうしてそうすることにしたのかを簡単に書いておきます。

まず一つの大きな理由は、ポップアップを実現するために使う a要素の target属性は、 Strict DTDでは使ってはいけない属性だということがある。別に Strict DTDにこだわる必要もないのだが、このことがポップアップを使わないことを真剣に検討するきっかけになったのは事実である。

そしてより大きな理由は、リンクを新しいウィンドウで開くかどうかは、サイト運営者ではなく閲覧者が主体的に決定できるべきだと思うからである。サイト運営者はしばしば、運営サイトの外にあるページに対するリンクはポップアップするように設定する。これにはいくつかの理由があるだろうが、その一つはおそらく「そうなっている方が閲覧者にとって便利」 (だと運営者が思っている) ということだろう。しかし、実際にそうかどうかは閲覧者でなければ分からない。もしポップアップした方が便利だと閲覧者が思えば、彼らは自分でポップアップするようにリンクを開けば済む話なのに、本当に彼らがポップアップを便利だと感じるかどうかも分からないのに無条件にポップアップするようにリンクを作るというのは、やはりおかしな事の用に感じられる。

それでも、リンクをクリックする時にポップアップするかどうかが容易に予想できればまだしも、予想が困難な場合は単に使っていていらいらするサイトになってしまうだろう。このサイトでポップアップするかどうかは、外部へのリンクかどうか、ということ以外にもいくつかの要素に基づいて決めてきた。簡単に言えば、僕が読み手だったらポップアップすることを期待するかどうか、ということなのだが、冷静に考えると、これが全ての読者の感覚と一致する可能性は皆無であるように思われる。だから、ポップアップでいらいらさせられた読者も少なからずいたことだろう。

ポップアップしないようなリンクをユーザがポップアップするようにするのは簡単である一方、ポップアップする用になっているリンクをポップアップしないように開くのはそれほど簡単ではない。だから、ユーザに選択権を与えるという観点からもポップアップをしないというのが適切だと思うのだ。そしてユーザに選択権を与えるというのは、アクセシビリティの基本的な考え方である。ということで、このサイトでは今後ポップアップは使いません。