QuickTimeインストール後にブラウザの挙動が変化
WindowsのPCを使っていて特定の形式のファイルを扱おうとすると、QuickTimeのインストールが必要になることがある。そのファイルを開く上でどうしても必要だから普通は素直にインストールすることになる。ところで、QuickTimeはすでにそのPC上で問題なく扱うことができている、たとえばWAVやMP3などの形式のファイルを扱うこともできる。それはそれでいいのだが、問題は特に何も考えずにQuickTimeをインストールすると、今まで別のプログラムで扱っていた形式のファイルまでQuickTimeで扱う設定に (たぶん) 変わってしまうということだ。 (「たぶん」というのは、QuickTimeを一度もインストールしたことがないPCが手元にないために正確には確認できないから。) これによって、PCの動作がそれまで慣れ親しんできたものとは変わってしまう。人によっては気にならないかもしれないし、人によっては変わった後の方が好ましい状態だと考えるかもしれない。しかし、僕は元通りの挙動が好きだったので、元に戻すことにした。
まず、QuickTime Playerに関連づけるファイル形式の指定を確認、変更する。もちろんWindowsの「フォルダオプション」などから関連づけを変えることもできるが、おそらくそれだとQuickTimeが設定変更を検知して、何かしらの警告を出すようになるような気がする。そこで、以下のようにする。
- コントロールパネルのQuickTimeをクリック (クラッシック標示にしていない場合は「コントロールパネルのその他のオプション」の下にあるらしい)
- 「ファイルの種類」のタブを標示
- これまでと同じように扱いたいファイル形式のチェックを外す
- 「関連付けが変更されていたら知らせる」のチェックを外す
- OKをクリック
これで基本的には元に戻るのだが、実はこれだけでは不十分である。というのは、Internet Explorerなどで、たとえばMP3ファイルへのリンクをクリックした時の挙動がこれまでのものに戻っていない。具体的には、QuickTimeインストール以前にIEで標示したWebページ上にあるMP3ファイルへのリンクをクリックした場合、ダウンロードのダイアログが表示されるのに対して、インストール後は、設定にもよるがIE上で再生されるようになる。上記の設定変更をしただけだと、この挙動は元に戻らない。
これを戻すためには、上述の設定ダイアログの中の「ブラウザ」のタブにある、「ムービーを自動的に再生」のチェックを外す必要がある。「ムービー」というから対象になるのは動画だけかと思ってしまうが、どうやら実際にはMP3などの音声ファイルも含まれているようである。この設定を変更すれば、ブラウザの挙動もこれまでと同じになる。
それにしても、この「ムービー」という言葉の誤用は、分かりやすいインタフェースを作る上では致命的な欠陥だと思う。これが「メディアファイル」とか「コンテンツ」とか「動画や音楽」とか、何でもいいけどより正確な表現になっていれば、僕はおそらく何の迷いもなくブラウザの挙動を元通りにすることができただろう。しかし、実際には「ムービー」という言葉に惑わされて、「音声ファイルは関係ないな」という思い込みを持ち、結果としてこの項目のチェックを外してみるということを試そうと思わなかった。いろいろと調べたり試したりして分からなかったので、まさか、と思ってチェックを外してこの設定ができたわけだが、随分と時間を無駄にしてしまった。この設定画面のように簡単に参照できるヘルプがない場合は特に、ダイアログの中に標示する言葉は正確かつ簡潔にして、誤解がないように注意しないといけないのだと感じさせられた。
追記
この記事の投稿後にこれでは不十分らしいことが分かり、補足記事を書きましたので、併せてお読みください。