スクリーン・リーダーでTogetterを使う

投稿: 2011年2月14日

Twitterに日々投稿されるいろいろな発言、その中で関連するものや特定の発言者のものなど、任意の発言をリストアップしてまとめたページを作ることができるサービスTogetterを使って作られたページを目にすることが増えてきた。1年以上前から存在は知っていたし、気にもなっていたんだけど、ちょっとアクセスしてページの作成を試みたところ、その当時は何やら面倒そうな印象で、しかもよく分からなかったので、結局使うに至らなかった。が、最近試しに再度試みたところ、使い方さえ理解すれば、スクリーン・リーダー (といってもたぶんJAWSだけ) でも使えることが分かったので、以下、簡単にスクリーン・リーダーのユーザ向けの使い方メモをまとめてみることにした。

利用環境

まず、ブラウザはFirefoxを使う必要があるようだ。IE8ベースのSleipnirでページの作成を試みたところ、そのブラウザは使えない、というようなことを言われてしまった。ので、おそらくIE8でもだめだと思う。

スクリーン・リーダーはJAWS 9.0を使っている。それ以外のバージョンでの動作については分からない。

重要ポイント

ことある毎にINS+ESCを押す。

これをやらないと、ログインのためのボタンが表示されたのに気づかないとか、編集結果が反映されてるのに反映されてないような気がするとか、そういうことにしょっちゅう悩まされることになる。

作成開始までの操作

まとめページの作成を始めるまでの操作は、特に難しいことはない。まず、Togetterのトップページにアクセスして、「ログイン」を押す。すると、ページの末尾にTwitter経由でログインする、というようなボタンが出て来るので、これを押す。するとTwitterの画面に遷移して、Togetterとの連携を許可するかどうか聞かれるので、許可を押す。この後、Firefoxが「転送をブロックした」とか何とか言う場合があるが、ALT+Aを押して許可してやれば問題ない。これでログイン完了である。この後、「作成」を押せばば、まとめ作成の画面に遷移する。なお、1度ログインしてしまえば、ログアウトしない限り次回以降はログイン操作は必要ないようだ。 (もしかすると一定期間経過すると必要になる、ということはあるかもしれないし、おそらくクッキーを削除すれば必要になるのではないかと思う。)

基本的な構成

見た目には、画面が左右に2分割されている。左側には指定した条件で抽出されたツイートのリスト、右側には、まとめページに掲載されることになるツイートのリストがある。最初、左側には自分のタイムラインの最新23件が、新しいものから順に表示されていて、右側には何も表示されていない。基本的な操作は、掲載したいツイートを、まずは左側に表示させて、そして右側に移動する、というものだ。それなら最初から右側に表示できればいいじゃないかと思うかもしれないが、掲載したいツイートだけを一発で探し出すのは難しいことも多いので、まずは掲載したいツイートも含まれているツイートのリストを左側に表示して、その中から必要なものだけを抽出していく、という形になっている。

なお、左側のリストも右側のリストも、ulとli要素でマークアップされているので、比較的扱いやすいと思う。ただし、作成画面を開いた直後は、右側は空なので、該当するul要素も存在しない。また、視覚的には左右のリストの下に、それぞれのリストを操作するためのボタンなどが配置されているが、スクリーン・リーダーで確認すると二つのul要素は連続して配置されていて、二つ目 (右側) のリストの後にこれらのボタンなどがあるように認識される。

左側リストの操作

前述の通り、左側のリストには初期状態では自分のタイムラインの最新23件が表示されている。右側に表示したいツイートがここに全て含まれていれば話は早いが、そんな場合ばかりではないだろう。 (というかそういうことの方が少ないだろう。) ということで、まずは左側に自分が求めているツイートを表示するための作業が必要になる。

ツイートの追加

ツイートの追加方法にはいくつかある。リストのすぐ後には、「ユーザTL」、「返信」、「お気に入り」の三つのボタンが並んでいる。それぞれ、自分のタイムライン、時分宛の返信、自分のお気に入り (いわゆる「ふぁぼり」) を左側リストに読み込むためのボタンだ。

その後に、三つボタンがあるが、これについては後述する。

次に、検索用のエディット・フィールドがある。ここには、検索したい単語 (ハッシュタグを入れることが多いと思う) もしくはユーザ名を入力できる。このエディット・フィールドの後に、「検索」と「ユーザ」という二つのボタンがある。エディット・フィールドにハッシュタグやその他の検索キーワードを入力した場合は「検索」を、ユーザ名 (Twitterのアカウント) を入れた場合は「ユーザ」を押す。そうすると、検索に一致したツイートが左側リストに読み込まれる。なお、ユーザ名を入力する場合、アットマーク (@) は不要。また、複数単語を入れた場合の挙動だが、「検索」ボタンを押した場合はAND検索、「ユーザ」を押した場合はOR検索になるようだ。

これら二つのボタンの後には、もう一つエディット・フィールドがある。ここには、Twitter上のリストのURLを入力するようになっている。読み込ませたいリストのURLを入力して、この後にある「List読み込み」というボタンを押すと、左側リストに当該リストのツイートが読み込まれる。

この後、一つプルダウン (コンボボックス) があって (後述) 、その後にあるプルダウンで、このようにして左側リストにまとめてツイートを読み込むとき、一度に何ツイート読み込むかを指定できる。 (初期値は25) ここで指定した数のツイートよりも、さらに古いツイートが必要な場合は、左側リストの下にある「続き」を押せばよい。

ツイートの移動

左側リストから右側リストへのツイートの移動にもいくつかの方法がある。

一番簡単な場合は、左側リストのツイート全部を右側リストに移動する場合だ。これは、「お気に入り」ボタンの後にある三つのボタンの2番目、「全コピー」を押すだけだ。

左側リストのツイートのうち、一つとか二つとか、そういう少数のツイートさえ消してしまえば、後はそのまま移動できる、という場合は、当該ツイートを簡単に左側リストから削除することができるので、この作業をした後に「全コピー」を押せば良い。ツイートをリストから削除するには、当該ツイートの発言者アカウント名の後にある、altテキストが付いていない画像 (JAWS 9の僕の設定では「img/batu」として認識される) を押すだけだ。実は、右側リストの各ツイートにもこのボタンはあるので、移動してから削除することもできる。

面倒なのは、20以上あるツイートの中から一つとか二つとかだけ右側に移動したいという場合だ。この場合は、JAWSカーソルを使って当該ツイートにマウスを合わせて、そのツイートを左クリックしなければならない。左クリックした時の動作だが、これは設定によって異なる。「リスト読み込み」ボタンの後にあるプルダウンで、「選択」が指定されていればそのツイートが選択状態になり、「移動」が指定されていれば、クリックと同時に右側リストに移動する。「選択」の場合、クリックして右側リストに移動したいツイートを選択した上で、「選択分コピー」を押すと、これらのツイートが右側リストに移動する。「移動」の方が分かりやすいような印象なのだが、移動後にINS+ESCを押したりしてJAWSに更新された画面を正しく認識させるのに随分と時間がかかる印象で、僕はあまり実用的だとは思わなかった。

ツイートの削除

前述の通り、ツイート毎に削除ボタンがあり、これを押せば当該ツイートを削除することができる。さらに、一度全てのツイートを左側リストから削除して、改めて別のキーワードで検索をやり直したいような場合には、「全コピー」の後にある「クリア」を押せば良い。ただし、この「クリア」ボタンは、右側リスト用のものも存在するので、うっかり間違ったボタンを押さないように気をつけないと、せっかくのまとめ作業をきれいさっぱり消してしまうことになるので十分注意したい。

右側リストの操作

ある程度必要なツイートの移動が終われば、後は右側リストの編集をすれば良い。具体的には、うっかり右側リストに追加してしまった不要なツイートの削除、重複しているツイートの削除、ツイートの順番の並べ替えなどだ。

不要なツイートの削除については、前述の左側リストのツイート削除と同じである。

重複ツイートやRTの削除は、もちろん手動でやっても良いが、左側リストへの読み込み件数を指定するプルダウンの後に、「RT:を削除」と「重複分を削除」という便利なボタンがあるので、これらを押すだけだ。

ツイートの並べ替えだが、単純に発言時刻順、あるいはその逆順にしたいだけならば、「時間順」または「逆順」ボタンを使えば良い。もし、それ以外の並べ替えが必要な場合には、JAWSカーソルを使ってドラッグ&ドロップでやらなければならない。ちなみに並べ替えをする前の段階では、左側リストから移動した順に並んでいる。

左側リストで見つけられなかったツイートなど、特定のツイートを追加したい場合は、そのツイートのURLを、右側リストのクリアボタンの後にあるエディット・フィールドに入力して、「つぶやき読込み」を押す。こうすると、そのツイートが右側リストの末尾に追加される。

まとめの投稿

編集が終わったら、「リストを投稿する」を押す。するとページの末尾にタイトルなどを入力するフォームが現れるので、これに入力して「投稿する」を押して完了だ。編集途中でブラウザを閉じてしまうと、せっかくの作業が無駄になるので、そんな時も投稿しておくと良いだろう。 (その場合はこのフォームで「非公開」を選んでおけば良いだろう。)

その他の機能

編集中のリストのツイート中に、ハッシュタグやユーザのアカウント名があると、これらはクリックできるようになっている。これをクリックした場合、検索用のエディット・フィールドにこれらの文字列が追加される。

というわけで

とまあ、とりあえずこんなところかな。ともあれ、使いやすいかどうかは別として使える、ということでした。