Niro Reference で遊んでいます
Niro Reference がやってきてから 2週間。十分にいろいろと試せているとは言えないが、とりあえず自分の中での印象は固まりつつある。
このブログのアクセスログを見ていると、 "niro reference" で Googleで検索して見つけて見に来てくれる人がすごく多いらしい。実際に検索してみると、驚くほど上位の方に出てくる。やはり興味を持っている人は多いが、今ひとつ踏み切れない人が多いのかなあ、などと思ったりもする。というわけで、僕の感想が参考になるとはあまり思えないものの、オーディオ、とりわけサラウンド・システム素人の耳からの感想ということで、適当に書き散らかしておこうと思う。
前述のようにあまりいろいろと試せているわけではない。また、なんと言っても今まで自分でサラウンド・システムを所有したことがないので、比較の対象となるものが少なすぎる。 (何度か本格的なシステムで音を聞いたことはあるが、それほどじっくり聞いたわけではない。) ということで、以下の記述はそういうやつの言う戯言だと思って読んでいただきたい。
サラウンド環境を試すのに良い音源というのが分からなかったので、僕がよく読んでいる AV Watch のレビュー記事の中でよく出てくる、「ハリー・ポッターと賢者の石特別版」をレンタルしてきて聞いてみた。まだ夕方だったので、近所迷惑も省みず、かなりの大音量で聞いてみた。当然のことだが、音量を上げるとそれなりに臨場感を得られる。聞いていて感じたことだが、サブウーファーの音量を、適宜その音源に合わせて調整してやるようにした方がいいようである。別の DVDを試した後の状態でこの DVDを再生してみると、どうも低音が弱い感じがしてならなかった。ちなみに、見終わった後にアナログ地上波の放送を聴いてみたところ、今度は低音がうるさくて話にならない感じだった。
サラウンド初心者としての最初の感想は、やはり台詞がセンターから聞こえてきて、かつセンターと他のスピーカーの音量を別々に制御できるので、かなり台詞が聞きやすくてうれしい。 2チャンネルのシステムではなかなかこうはいかない。
ざっと聞いた感じは、それなりに立体感があるような気はする。 2chのシステムでは聞こえてこないような場所から音がしたりもする。そういう意味ではそれなりに満足しているのだが、やはり後ろにスピーカーがないのは致命的というかなんというか、あの自分の周り全てから音が聞こえてくる感覚は得られない。
AV Watchなどでは、よくサラウンド・システムの評価の際に、この映画のクイテッジのシーンでの聞こえ方を書いている。もちろん僕はこの映画を別のサラウンド・システムで見たことがないのでちゃんとした比較にはならないのだが、どうやらこのシーンでは前後に音が動くことが多いらしい。もしそうだとすると、かなりいい評価材料になりそうだと思ってこの映画を選んだわけである。
さて、それで問題のクイテッジのシーンに差し掛かった。確かに前後に動いている感じがする。正確には、斜め方向に動いている感じがするのだ。しかし、本来ならきっと後ろに抜けるであろう音も、自分の前と言うか横と言うか、そんな位置に抜けて行く。
そんなわけで、とりあえず印象だが、このシステムの場合、 5.1chのシステムのリアのスピーカーの後ろから聞いている感じ、なのではないかという気がする。 (もちろんそんなことをしたことはないので、これが正確な表現だとは思わないが。) つまり、自分がいる位置を含めて、自分よりも前で前後左右に音が定位する感じ、なのだ。
さて、ここで考えるべきことは、これはドルビー・バーチャル・ヘッドフォンよりも賢い選択なのか、ということだ。これまでマルチ・チャネルに見向きもしたことがないので、そういうヘッドフォンも試したことがないのでなんともいえないが、どうも人の話を効いていると、一人で聞くことが多い場合は、そういうヘッドフォンの方がいいかもしれない、という印象を受ける。しかし、複数人で聞くことが多くなるであろう我が家の場合は、このシステムでも悪くないのかもしれない。少なくとも、リアの設置場所、配線などで悩むことがないのはこの上なくありがたい。本格的な 5.1なり 6.1chなりは、賃貸生活を脱出するまでお預けかもしれない。 (と言いつつ、まだ返品しないことを決めたわけではない。)
サラウンド以外の音質に関しては、適当にパラメーターを調整してやれば、まあまあ聞ける音になる気がする。インターネット上の他のレビューを読んでいると、最近の J Popのような音源だとどうにもならない、ということなのだが、残念ながら僕のところにはそんなものはないので試せていない。代わりに、という訳ではないが、ジャズ系のものをいくつか、それから Orquesta de la Luz をいろいろとかけてみたが、楽器が多いものほど迫力が増して、かついい音で聞こえてくる感じがする。学期が少なくても、意外とアコースティックな音やボーカルなどはいい音に聞こえる。ちなみに、各種パラメータの調整の際には、中域をいろいろといじって自分の好きな音に近づける努力をした。高域もいじったが、今となってはどのように変えたかはよく覚えていない。
さて、返品可能な期間は後 2週間、もう少し試してみたい。